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名刺の『由来』と『歴史』

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社会人になると、名刺交換を行う機会が頻繁に訪れます。
社会人として名刺の渡し方や受け取り方、収め方など基本的なマナーを知っておかなければなりませんね。
ここでは、マナーの前に「名刺」の起源はどこなのか、日本ではいつから使われるようになったのかなどの豆知識をご紹介します。

■ 始まりは中国から

名刺は中国が発祥だといわれています。時代は『唐の時代(7~10世紀)』にまで遡ります。
かつて、中国では訪問した相手先が留守だった時に、木や竹を薄く削って名前を書いたものを残してくる習慣があり、 名前を書いたその木や竹を“刺”と呼んでいました。 その名残で、紙に名前を印刷したものにも“刺”という漢字が使われるようになったと言われています。
また、中国のある皇帝が結婚する際に妻の父親へ自己紹介をする目的で“刺”に名前を書いたという説や、父親への取り次ぎを頼むためなどの複数の説があります。

■ 日本で使われるようになったのは19世紀から

日本では、19世紀の江戸時代から名刺が使われるようになりました。
当時は和紙に墨で名前を書き、不在の訪問先に自分が訪問したことを伝えるために使われていたといわれています。
江戸時代末期になると、現在のような印刷されたものが使われるようになりました。
現在で名前の前に役職や肩書きを記すように、当時は名前の上に家紋が記されていたといいます。
家紋は『どのような地位の人物』かを判断する大切な情報でもありました。
現代の日本では、初めて会う営業先の人などと名刺交換を行い、自己紹介や相手との交流を深めるために使われています。
日本の名刺交換では、訪問者から先に渡す、両手で受け渡しをするなど細かくルールが決められています。

■ 各国では活用法が違うらしい

日本では19世紀から使われるようになった名刺ですが、それ以前から使われている国もあります。
ここでは、名刺発祥の地中国を始め、ヨーロッパやアメリカではどの時期から使われているのか、どのような活用がされているのかなど、各国の名刺の歴史を紹介していきます。

★ 中国では

名刺発祥の地である中国では、訪問先が不在のときに名刺が使われていたといわれています。
その他の使われ方としては、官僚社会において地位の高い人との取り次ぎや、重要な会議に参加できないときの挨拶代わりとして使われていたとされています。
現在では、上級管理職や貿易などのビジネスを行う人達の間で使われています。

★ ドイツでは

ヨーロッパでの名刺の始まりは、16世紀のドイツからです。やはり訪問先が不在のときに使われていました。
18世紀頃になると社交界では名刺の存在が大きなものとなり、華やかな装飾でデザイン性の優れたものが好まれていました。
19世紀からは写真入りのものが誕生し、サイズの規定が決まるなど現在の形に近いものとなりました。

★ ヨーロッパでは

ヨーロッパでは、国によって名刺の活用方法が異なります。ドイツでは外国人の仕事相手に、イギリスでは社長などの役職の人達が集まるパーティーで、フランスでは管理職以上の人が付き合いの長くなる人に渡すのが一般的です。

★ アメリカでは

アメリカで名刺が使われ始めたのは18世紀頃からです。この当時は、資産家が社交のために使うものでした。
アメリカでは、自分の名前や役職などを伝えるものではなく、自分や会社の宣伝のために使われている傾向があります。
また、日本では商談前に渡すのが一般的ですが、アメリカでは商談後に渡すのが一般的です。商談後の交換にて、氏名や会社、役職などの最終確認を行います。

アメリカと日本の名刺交換にはほかにもさまざまな違いがあり、日本ほど厳しくないのが特徴です。
例えば、日本では本人の前で名刺にメモ書きをした場合や、受け渡しの際に両手でない場合に失礼にあたります。しかしアメリカでは、メモ書きや片手での受け渡しはそれほど珍しくないことです。他にも、受け取った後にすぐポケットに入れるなどもアメリカではよくある光景です。

■ まとめ

初対面の人への挨拶や交流を深めるために用いられる名刺。7~10世紀頃に中国から始まり、ドイツやアメリカ、日本など世界各国に伝わっていきました。
上述したように、使用が始まった時期は世界各国で異なり、また活用方法やマナーも異なっています。

いかがでしたか?
名刺交換の後、雑談などでご活用いただき、円滑なコミュケーションのお手伝いになれば幸いです。

ご入稿時に設定などでご不安がある場合は、お気軽にお問い合わせください。

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