PDF/X-1a形式について（1）ー解説編ー

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弊社で受付できる完全データは原則としてPDF/X-1a形式での入稿をお願いしておりますが、
皆様「PDF/X-1a」とは何かご存じでしょうか？

今回は入稿用データとしてよく使われているデータ形式である「PDF/X-1a」についてご紹介いたします。

■PDF/X-1a形式とは

まず、「PDF」とはAdobeが開発した電子文書のファイル形式で、デバイスやOSに左右されず同じレイアウトで文書を保存・表示することができます。
「PDF」形式には様々な規格があり、その中でも印刷用途に最適化された規格が「PDF/X」です。

さらに「PDF/X」の中でも仕様の異なる規格が設定されており、多くの印刷所が推奨しているのが「PDF/X-1a」形式というわけです。

PDF/Xの仕様は、Adobeが決めているのではなく、国際標準規格であるISO 15930により規定されています。

■PDF/X-1a形式の仕様

PDF/X-1a形式の仕様は主に下記の通りです。

・書体は全て埋め込みもしくはアウトライン化されている必要がある
・カラーモードはCMYKと特色のみ使用可能
・画像はすべて埋め込み（OPI情報は含まれない）
・透明効果の情報は保持できない（事前に分割・統合が必要）

これ以外にも規格（ルール）があり、様々な機能が制限されています。

■なぜPDF/X-1a形式で入稿するのか

様々な印刷用保存形式がある中で、なぜPDF/X-a1形式が採用されているのでしょうか？

前述の通りPDF/X-1a形式はほかの形式と比べ機能に制限が多いためです。
印刷上トラブルを招きやすい機能を禁止することで、安定した印刷が可能になります。

入稿したデータの内容と印刷物に差が出ないよう、PDF/X-1a形式が指定されているのです。

■まとめ

以上、今回はPDF/X-1a形式について紹介しました。

注意点として、PDF/X-1a形式は透過情報を保持できないため、ファイル内に透過されたPNG画像を使用している場合は擬似的に透明に見せるための分割・統合という処理が行われます。
この分割・統合時に、近くの文字が太る・潰れる・部品が欠けるなどのトラブルが発生する可能性があります。

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